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子供の異物誤嚥や誤飲!緊急外来での対応
お子さんが異物を誤嚥(飲み込むこと)したり、誤飲(毒性のあるものを誤って飲むこと)したりすることは、親にとって最も恐ろしい事故の一つです。特に乳幼児は、何でも口に入れてしまう習性があるため、常に注意が必要です。異物の種類や大きさ、飲み込んだものによっては命に関わることもあるため、緊急外来での迅速な対応が不可欠です。まず、異物を誤嚥した場合です。咳き込む、呼吸が苦しそう、ゼーゼー、ヒューヒューと音がする、顔色が悪い、声が出ないなどの症状が見られたら、気道に異物が詰まっている可能性が高いです。乳児であれば背中を数回叩く「背部叩打法」、幼児であれば「ハイムリック法」などの応急処置を試みながら、すぐに救急車を呼ぶか緊急外来を受診してください。意識がない場合は心肺蘇生も必要です。気道に詰まっていない場合でも、鋭利なもの(画鋲、電池など)や大きなもの、複数の磁石などを飲み込んだ場合は、腸閉塞や消化管穿孔などの重篤な合併症を引き起こす可能性があるため、症状がなくてもすぐに緊急外来を受診すべきです。次に、毒性のあるものを誤飲した場合です。洗剤、タバコ、医薬品、化粧品、アルコールなどを誤って飲んでしまった場合は、量や種類によっては重篤な中毒症状を引き起こす可能性があります。まず、何を、どれくらい、いつ飲んだかを冷静に確認し、その製品の容器や説明書を持参して、すぐに緊急外来を受診してください。無理に吐かせようとすると、かえって危険な場合があるため、自己判断で吐かせようとしないことが大切です。特に、意識が朦朧としている、けいれんを起こしている、呼吸が苦しそうなどの症状が見られる場合は、すぐに救急車を呼ぶべきです。緊急外来では、医師が誤嚥・誤飲の状況を詳しく確認し、必要に応じてレントゲン検査や内視鏡検査、血液検査などが行われます。異物の除去や、中毒症状に対する治療が施されます。予防が最も重要であり、家庭内での危険物の管理を徹底し、お子さんの手の届かない場所に保管することを常に心がけましょう。