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生理的吐き戻しと病的な嘔吐の違い
新生児の吐き戻しには、心配の少ない「生理的な吐き戻し」と、注意が必要な「病的な嘔吐」があります。この違いを理解することは、新米ママ・パパにとって非常に重要です。まず、生理的な吐き戻しは、新生児の消化器系の未熟さによって起こるもので、多くの赤ちゃんに見られます。主な特徴としては、吐き戻しの後に赤ちゃんがケロッとしていて、機嫌が良いことです。吐き戻しの量も、実際には少量であることが多く、授乳中に飲み込んだ空気と一緒にミルクや母乳が逆流してくるイメージです。体重の増加が順調であり、活気があってよく眠り、排尿や排便も正常であれば、ほとんどの場合、心配はいりません。このタイプの吐き戻しは、胃の入り口(噴門)の締まりがまだ弱いことや、胃の形が縦長であることが原因で起こります。授乳後すぐに寝かせたり、授乳中に空気を多く飲み込んだりすることでも起こりやすくなります。一方で、病的な嘔吐は、何らかの病気が原因で起こるため、注意が必要です。病的な嘔吐の最も分かりやすい特徴は、「噴水のように勢いよく吐き出す(噴水状嘔吐)」ことです。これは、胃の出口(幽門)が狭くなっている「肥厚性幽門狭窄症」などの病気の兆候である可能性があります。また、吐き戻しが頻繁で、しかも大量に吐き出し、その結果「体重が増えない」あるいは「体重が減っている」場合も警戒が必要です。さらに、嘔吐に加えて「機嫌が悪い」「ぐったりしている」「顔色が悪い」「お腹が張っている」「呼吸が苦しそう」などの全身症状を伴う場合は、緊急性が高いと判断されます。吐き戻し物に「血液が混じっている」「緑色の胆汁のようなものが混じっている」場合も、すぐに医療機関を受診すべきサインです。これらの症状が見られた場合は、自己判断せずに速やかに小児科を受診し、専門医の診察を受けることが重要です。生理的な吐き戻しは育児の工夫で対処できますが、病的な嘔吐は専門的な治療が必要となるため、両者の違いを正確に認識することが、赤ちゃんの健康を守る上で不可欠です。