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吐き戻し後の赤ちゃんの観察ポイント
新生児が吐き戻した後は、「大丈夫かな?」と心配になるものですが、その後の赤ちゃんの様子を注意深く観察することが、単なる生理現象なのか、それとも医療機関を受診すべき症状なのかを見極める上で非常に重要です。吐き戻し後の赤ちゃんの観察ポイントをいくつかご紹介します。まず、最も重要なのは「赤ちゃんの機嫌と活気」です。吐き戻し後に赤ちゃんがケロッとしていて、いつも通りに機嫌が良く、手足を活発に動かしているようであれば、生理的な吐き戻しである可能性が高いです。しかし、吐き戻し後にぐったりしている、顔色が悪い、呼びかけに応じない、眠りがちであるなど、活気がなく元気がない場合は、注意が必要です。次に、「吐き戻しの量と回数」も大切な観察ポイントです。少量であれば心配ないことが多いですが、噴水のように勢いよく大量に吐き出す「噴水状嘔吐」の場合は、何らかの病気が隠れている可能性があるので、すぐに小児科を受診すべきです。また、吐き戻しが頻繁に繰り返され、しかも毎回大量に吐く場合は、脱水のリスクも高まるため注意が必要です。そして、「吐き戻し物の色や内容物」も重要な情報です。母乳やミルクを吐き戻した場合は白色であることが多いですが、赤茶色やコーヒーのカスのような色(血液が混じっている可能性)、緑色や黄色の胆汁のような色(腸閉塞などの可能性)の場合は、すぐに医療機関を受診してください。また、未消化のミルクや粘液が混じっている程度であれば問題ないことが多いです。さらに、「脱水の兆候」がないかを注意深く観察しましょう。吐き戻しが続くと、赤ちゃんは水分を失いやすくなります。尿の量が著しく少ない(半日以上出ていない)、口の中が乾いている、皮膚の弾力がない、目がくぼんでいる、大泉門がへこんでいるなどの症状が見られたら、脱水が進行している可能性があるので、緊急外来を受診すべきです。これらの観察ポイントを総合的に判断し、少しでも気になる症状や、普段と違うと感じる変化があれば、自己判断せずに小児科を受診し、専門医の診察を受けることが、赤ちゃんの健康を守る上で最も大切な行動となります。