お子さんの嘔吐や下痢は、乳幼児期に非常に多く見られる症状ですが、時に脱水症状を引き起こし、緊急性が高まることがあります。特に、ウイルス性胃腸炎が流行する時期には、緊急外来を受診するケースが急増します。緊急外来の受診を判断する際には、嘔吐や下痢の回数や量だけでなく、お子さんの全身状態を注意深く観察することが最も重要です。まず、以下のような症状が見られる場合は、緊急性が高いと判断され、すぐに緊急外来を受診すべきです。水分が全く摂れない、または飲んでもすぐに吐いてしまう状態が続く場合です。尿の量が著しく少ない、あるいは半日以上尿が出ていないなど、脱水症状が進行している兆候が見られる場合です。口の中が乾いている、皮膚の弾力がない、目がくぼんでいる、大泉門(乳児の頭の柔らかい部分)がへこんでいるなどの脱水症状が明らかな場合も緊急です。ぐったりしている、呼びかけに応じない、意識が朦朧としているなど、全身状態が悪い場合も同様です。また、血便が見られる場合(特に粘液や血液が混じったもの)、または緑色の胆汁のような嘔吐がある場合も、重篤な病気の可能性を考慮し、すぐに受診が必要です。激しい腹痛を訴え、お腹を触られるのを嫌がる場合も注意が必要です。熱を伴う嘔吐や下痢の場合も、全身状態をより注意深く観察し、必要であれば受診を検討しましょう。嘔吐や下痢が続いている間は、脱水予防のために、経口補水液を少量ずつ、頻繁に与えることが大切です。一度に大量に与えると、再び吐いてしまうことがあるため、スプーンやスポイトで5~10ml程度の少量から始め、徐々に量を増やしていきましょう。母乳やミルクを飲んでいる乳児の場合も、授乳を中断せずに、少量ずつ頻回に与えることが推奨されます。症状が改善しない場合や、判断に迷う場合は、地域の救急相談窓口(#8000など)に電話して相談し、専門家のアドバイスを受けるようにしましょう。適切な判断と迅速な対応が、お子さんの健康を守る上で非常に重要です。